テキ村です
先日、こんなものを買ってきた
その名も、BARTH(バース)。以前Twitterでバズっていた入浴剤である
なになに、元ツイートを読んでみると「腰が抜ける」ほど気持ちがいい、とある。ふむ。
価格は9錠(3回分)で900円もする。
腰が抜ける?
いやいやまた、ジョーダンは値段だけにしてくれと。
そんな、入浴剤ごときで腰が抜けるワケねえだろと。
「アットコスメ1位」?いやその文言、既に粗大ゴミみたいに社会に溢れきってて1ミリもプレミア感ないわと。
思うじゃん?
なので早速使ってみたのでレビューを書いておく。
え?「ちょっと遅くね」って?
ご名答。実際はだいぶ前から書き始めてたんだけど、どこの店もずっと売り切れ状態だったので公開するにできない状態だったのだ。
月二で温泉へ行く温泉マニアであり、テルマエロマエのプロデューサーから直々に監修を頼まれ、あげく是非主演は阿部寛ではなくテキ村さんに出演してほしいとまで泣いて頼まれたくらいには、風呂にはちょっとうるさい。
実際にバースで入浴してみる
封を開けると、石のような質感の丸い大きな錠剤が9個入っている
匂いは全くない
重くて硬くて、いかにも「ワイ、これまでの入浴剤とは格が違うで」というルックスをしている
見るからに従来の入浴剤とは一線を画し、ラスボス臭を放っている
「ドイツ製」という文言が、俺に若干の期待を持たせる。
確かに、ドイツ製はいい。
インテリアや生活雑貨、家電、車など、ドイツのプロダクトはデザイン、実用性、どれをとってもあらゆる面で洗練されていて機能的で、そして新鮮である
しかし、幾多もの入浴剤と拳を交え、あらゆる入浴剤の戦法を知り尽くし、入浴剤マイスターとなった百戦錬磨の俺はそんな見た目には動じない。
これまで何度、入浴剤のパッケージと謳い文句に期待を打ち砕かれてきたことか。
「爆熱」「発汗」「今夜はぐっすり」。
どれを試しても、特に新しい感動はなかった。
御多分にもれず、海外製のものでもそれは同じだった。
何も心踊らないバスタイムに俺はうんざりしていた。
袋の中から説明書きの通り、三錠取り出し、風呂に投入する
どうやら溶けるまで時間がかかるみたいだったので暫し、待つ
「お前の実力を見せてくれ」
「俺をガッカリさせてくれるなよ」
「敗北が知りたい」
などとぶつぶつ呟きながら、バスタブの湯に身を委ねる
この時まだ、俺はいつもの怪しげなダイエットサプリの感覚で、バースをボロ雑巾のようにレビューする気満々でいた。
しかし湯に入ってから5分ほど経つと、なにやらカラダの様子がおかしいことに気づく
体の脱力がすごい。脱力。
風呂の妖精とも言うべきか、溶け込んだ炭酸の目に見えない気泡一つ一つが全身をマッサージしてくるのだろうか。多分そうに違いない。
さらに、その不思議な感覚は徐々にヒートアップしてくる
控えめに言って初体験。
「やべ~なんだこれ~~カラダが溶ける~~...」
・・・
いろいろ伝えたい事はあるんだが、まあ結論だけを言うと腰が抜けた
ここまで読んだお前らが、一斉に
「いやそれ、プラシーボ効果に騙されてるよ。くだらな」
「お前完全に例のツイートに洗脳されてるだろ」
「人間の先入観なめんな」
とわめき散らしたくなる気持ちは分かる。まあ落ち着け。
それらの声に対して俺が言いたいことは一つしかない。
もはや騙されてていいよ、俺。
騙されててよかった。そして、これからも騙されて続けていたい。
幻想の中で、この癒しの湯と共に生きていく。
「癒されたいデブは幻想を捨てるな」である。
しかしレビューを見てみると、大半は効果を実感したという声が多いがどうやら実際効かない人もいるらしい。
全くもって残念極まりないヤツだとしかいいようがない。
「俺の体を貸してやって、この体験を感じさせてやりたい」の声しかない。来世ではバースの癒しを体感出来るよう願ってる。
調べたところ、どうやら炭酸の濃さが肝心らしい。人体は二酸化炭素を取り込むと血管が広がって血行がよくなる。
おそらく俺の想像だと、高濃度の炭酸によって血行が通常の120倍くらいまで促進されるんだと思う。
色はクリア。無色。香りも一切ない。
でもなんというか、お湯がやわらかい。
お湯の密度が濃くてマイルドな感じ。
そして普通の湯のようにパシャパシャしていない、トロみがあるような感覚。
人間はここまで長い歴史を重ねてきたけど、今まで人類が風呂として入っていたのは「湯」ではない。ただの「温めた水」だ。hotなwater。
しかしひとたびバースを入れた湯に浸かると、
「これこそが本当の『湯』だ!」
「脳よ!お前は今まで、ただの温めた水に騙されていたぞ!」
と体の全細胞が叫び始める。
つまり、hot waterではなく、「YU」。
いや、BARTHと書いて「湯」と読んでもいいかもしれない。
なに言ってるかわからない?俺もわからない。
考えるな、感じろ。
ドントシンク、フィールである。
バースを使ったテキ村式温冷浴
「今日は筋トレで追い込んだのでカラダが疲れてる」?
そんな日はバースを使ってテキ村のおすすめ入浴法を真似してみろ。
解説しよう!(CV:あの声の人)
テキ村式入浴方法とはテキーラ村上が勝手に独自に編み出した、筋トレで疲労した筋肉リカバリー向けの入浴法のことである。根拠とエビデンスは1ミリもない上に、むしろ逆効果の恐れすらあるぞ。つまり超絶オススメってこと!
方法は、以下の手順でマネする事をすすめる
①湯を張る。お湯は熱めで42-43度。
②バースを入れ、溶けるまで5分ほど待つ。
③入る。10分ほど。
④シャワーで冷たい水を浴びる。
⑤尋常ではない脱力感によって、無事死ぬ。
↑ここまでで1セット
俺はこれを2セットほど行なう。
そう、つまりサウナの温冷浴の要領である。
この一連の流れを行なうと、肉体的・精神的ストレスから解き放たれ半ば幽体離脱のような状態になる。
魂が抜け、思考能力がミジンコ並みになるので注意。
ただし注意してほしいのは、これだけ温めると血行が良くなりすぎて風呂から上がっても超暑くなる。汗ダク。風呂入ったのに。
なので最後に水をよく浴びることをすすめる
そしてメーカー公式からは、温度を39度ほどの温い湯で作ることが推奨されている事も承知しておいてほしい。
ぬるい風呂は嫌いなんだ。個人的に。
突如訪れたバースショック
炭酸風呂の魅力に憑りつかれた俺はそれから毎日風呂にバースを入れるようになった。
バースは俺の毎日の疲れを取り、安らぎと癒しを与えてくれた。
バースとの甘い時間。
バースとの蜜月。
ーーそれは、長くは続かない幻のひと時だった。そう、つかの間の幻。
いつものように脱衣所でバースを取り出そうとする俺は、とある異変に気が付いた。
バースが、いつもの場所に、ない
その瞬間、俺の頭の中で考えたくもない疑惑がよぎる
もしや、切らしているのでは
半狂乱になりながら同棲している彼女に詰め寄る
「バース?もうないよ。お店にもどこにも売ってないし、ネットも在庫なしだからしばらく手に入らないよ。てか使い過ぎ」
彼女は鼻クソをほじりながら言った
その言葉は、俺の心を打ち砕くには十分すぎた。
バース、もうあいつと、会えない
そう考えただけで手が震え、動悸が止まらなくなった
俺はネットや様々な量販店を探しまくった。
「バースのご購入はこちら」と、あいつの影がちらついては「在庫なし」という言葉で打ちひしがれ、一喜一憂した。
そして最後に見つけたバースの手がかり
「生産が追い付かないナウ」というメーカー公式のアナウンスを見た瞬間、全てを悟った。
バースは、社会から完全に姿を消していた。(2019/2/18現在、Amazon在庫復活)
そうして人類は皆心ここにあらずという状態で毎日を過ごしていった。世界経済にも混乱をもたらした。
俺はこの悲劇の日をオイルショックに因んでバースショック(バース危機)と名付けた
自作バース(自宅炭酸風呂)をしてみた結果
バースショックも忘れかけた頃、炭酸風呂は自作することができるという情報を手に入れた。
実は自宅でも、クエン酸と重曹を使って化学反応で炭酸風呂が作れるらしい
時間がないので結果から言おう。
自作してみたけど、バース本家にはとてもじゃないが敵わなかった
「確かに炭酸が出たけど、湯に浸かっていてもあの独特の脱力感がなかった」とだけ言っておこう
よって自作版バースは作る価値なしと判断(俺の作り方がダメだっただけかもしれない)したが、どうしても試してみたいという人はやってみてね。
作り方は重曹とクエン酸を一定の割合で混ぜると出来る。人によって言ってる割合が違うけど、ネットにたくさん書いてあるからググってみてほしい。
まとめると、バース、非常におすすめです。
ちなみに30錠入りバース(10回分)や90錠入りバース(一か月分)もあるよ。90錠入りになると突然安くなる。
以上
Have a nice bath time。
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